作画はアニメを見るうえで重要な要素のひとつです。近年のアニメは作画クオリティが高いものが多いですが、ひと昔前は著しく作画崩壊している作品がいくつかありました。誰もが知るあの有名アニメも、よく見ると作画崩壊していることがあります。本記事では、作画崩壊で有名な名作アニメを5作品紹介します!
作画崩壊とは?なぜ起こる?
作画崩壊とは、作品の作画クオリティが著しく低下している状態です。キャラクターの絵が別人のようになっていたり、遠近感がおかしくなっていたりといった例が挙げられます。中には”中割り”と言って、絵の動きを自然にするための意図的なものもあります。
作画崩壊が起こる原因は、人手不足と予算不足です。アニメは放送日や公開日が決まっているため、納期に間に合わせるために作画のチェックができなかったり、安価な海外の下請け会社に作画を発注してしまったりすることで作画クオリティが下がってしまうのです。
作画崩壊を起こした名作アニメ5選
①七つの大罪
- 放送時期:2014年10月~2015年3月(1期)、2018年1月~6月(2期)、2019年10月~ 2020年3月(3期)、 2021年1月~ 6月(4期)
- 制作会社:A-1 Pictures(1~2期)、スタジオディーン(3~4期)
週刊少年マガジンで連載され、累計発行部数3800万部を突破した人気漫画七つの大罪 作画崩壊が激しくなったのはアニメ第3期からです。1~2期は作画クオリティが安定していましたが、制作会社がA-1 Picturesからスタジオディーンに変わってからは、Twitterでもネタにされるほど作画崩壊が頻発してしまいました。ストーリーもクライマックスに差し掛かっていたため、期待外れだという声が多く出てしまいました。
②鉄腕アトム
- 放送時期:1963年1月~1966年12月
- 制作会社:手塚プロダクション
1963年に放送された日本で最初のアニメ『鉄腕アトム』にも作画崩壊がありました。
第34話「ミドロが沼の巻」では、手塚治虫がスタッフを休ませるために制作をスタジオ・ゼロに依頼しました。そこで4人の漫画家が手分けして作画を担当したため、シーンによってアトムの顔が違うということが起こったのです。
ちなみにその4人の漫画家とは、藤子・F・不二雄、藤子不二雄A、石ノ森章太郎、つのだじろうといった面々でした。
③こちら葛飾区亀有公園前派出所
- 放送時期:1996年6月~2004年12月(レギュラー放送)、2005年1月~2008年11月(不定期放送)
- 制作会社:スタジオぎゃろっぷ
週刊少年ジャンプで40年の期間にわたって連載された『こち亀』。原作は全201巻もある長寿マンガですが、アニメも約8年にわたって放送されていました。回によってはキャラクターの絵柄が全然違うこともありました。アニメも300話以上の話数があるため、中には作画崩壊している回があるのも仕方ないかもしれませんね。
④ドラえもん
- 放送時期:1979年4月~現在
- 制作会社:シンエイ動画
誰もが知る国民的アニメ『ドラえもん』にも作画崩壊回がいくつかあります。ドラえもんがタケコプター無しで飛んでいるなど、よく見るとおかしいと思える場面が見つかっています。中でも衝撃的なのは、作画ミスによりスネ夫の口が2つ描かれているシーンがあるのです。何気なく見ていたら気づきませんが、静止画で見てみるとなかなかパンチの効いた作画崩壊となっています。
⑤夜明け前より瑠璃色な
- 放送時期:2006年10月~2006年12月
- 制作会社:童夢
そこそこマイナーな部類のアニメになりますが、作画崩壊を語る上では外せない作品です。問題は第3話におけるヒロインたちの料理対決シーン。彼女たちの千切りにするキャベツが、どう見ても”黄緑色をしたボール”にしか見えないのです。その強烈な絵面から、このキャベツを切るシーンだけが一人歩きしてアニメファンの間で有名になりました。
それからというもの、「キャベツ検定」と言ってキャベツを基準にそのアニメの作画力を比較する人も現れました。
まとめ
作画崩壊が話題のアニメを紹介しました。普通に見ていると気づかないけど、静止画でよく見るとおかしいという画はよくあります。アニメの制作って大変なんですね。どんなアニメにも少なからず作画崩壊しているシーンはあると思うので、大目に見ていきましょう。