世界的なヒット作となったジェームズ・キャメロン監督の
映画「タイタニック」ですが、フィクションでありながら
実話に基づいた話で興味をそそりますよね。
そこで今回は、タイタニック号が沈没するまで演奏を続けた音楽団について調べてみました。
映画での、あの演奏シーンの曲は何なのか、音楽団についても解説していきます!
タイタニック沈没の際にヴァイオリン楽団が弾いた曲は
賛美歌の「主よ御許(みもと)に近づかん Nearer, My God, To Thee 」
という楽曲です。
実際に船は傾き、逃げ惑う人たちの中から冷静に演奏を聴ける人なんて
いるのだろうか…と思いますが、映画の映像からは悲しいメロディが
死を覚悟したようにも感じ、切なさや自然に逆らえない人類のはかなさだったり、
色々な思いがめぐりますね…。
タイタニック号の生存者によると、音楽団は船が沈みつつある中
乗客たちを落ち着かせるために演奏を続けたといわれています。
沈没間際に弾かれていた、ということもあるので確実な情報ではありませんが、
実際にタイタニックの生存者の話によって、賛美歌の「主よ御許(みもと)に近づかん」
というこの楽曲の説が正しいのではないかと言われています。
最後まで乗客たちを落ち着かせるために演奏し続けた楽団の想いを忘れてはなりません。
そして、2013年にロンドンの競売商「ヘンリー・オルドリッジ・アンド・サン」が
演奏を続けた楽団長のバイオリンが競売に出品され、
170万米ドル(約1億6660万円)以上で落札された発表をしました。
当初の予想を大幅に上回る落札額といわれており、
タイタニック号関連の付属品や遺物の競売では最高額なのだそうです。
ハートリーのバンドは、ハートリー含め、8人で構成されていました。
タイタニック号が氷山に衝突して沈み始めた後、ハートリーらは、
乗客たちが落ち着いて救命艇に誘導されるようにと、
ジャズのルーツとされている「ラグタイム」の曲目を演奏していました。
大勢の生存者の証言によると、ハートリーたちは最後の最後まで演奏を続けていたのだそうです。
事故の前まで、このバンドは船内の2つの場所に分かれて演奏していました。
バンドメンバーの名前も分かっています。
それがこちら。
ウォレス・ハートリー(バンドマスター、ヴァイオリニスト)
ロジャー・ブリコックス(Roger Marie Bricoux、チェリスト)
ジョン・クラーク(John Frederick Preston Clarke、ベーシスト)
パーシー・テイラー(Percy Cornelius Taylor、チェリスト)
ジョージ・クリンズ(Georges Alexandré Krins、ヴィオリスト)
セオドア・ブレイリー(W. Theodore Ronald Brailey、ピアニスト)
ジョック・ヒューム(John Law “Jock” Hume、ヴァイオリニスト)
ジョン・ウェズリー・ウッドワード(John Wesley Woodward、チェリスト)
引用:ウォレス・ハートリーwikiより
そしてタイタニック号が沈没後、残念ながら音楽団員の生存者はいなかったことが
分かっています。
ハートリーの遺体は海上に浮かぶ状態で、タイタニック号が沈没した2週間後に
引き上げられました。
その遺体にはバイオリンのケースが背中に結びつけられていました。
ハートリーのバイオリンは、「ウォレスへ、婚約を記念して マリアより」と
刻まれた銀製の飾り板が取り付けられていることから、
婚約者のマリアから贈られたバイオリンだと言うことも分かっています。
最後の最後まで婚約者からもらった大切なバイオリンで乗客たちのために演奏し続け、
冷たい海に投げ出される寸前には、大事なバイオリンをケースにとっさにしまい、
離れないように自分の体に結びつけたのでしょう。
それがどんな恐怖だったかはかり知れませんよね…。
タイタニックの演奏や音楽団についていかがだったでしょうか。
沈没するときのメロディーは、悲しくも切ない曲調で言葉になりませんね。
タイタニック事件で実在していた音楽団員の彼らは、後に名を残すこととなり
素晴らしい名誉を残しました。
映画でも再現されているので、音楽団にも注目して見てみてくださいね。